長蔵小屋泊で夏から秋へと向かう静かな時期の「尾瀬」を歩いてきた
歩荷さんのYouTubeチャンネルから発信される情報や、おいしそうな尾瀬小屋グルメの影響で「尾瀬」に行きたい熱がすごく高まってた2023夏山シーズン。金、土と時間が取れたので、せっかくだし泊まりでゆっくりと過ごすのも良いかもってことで、長蔵小屋を予約して尾瀬を歩いてきました。
ちなみに尾瀬は10年ぶり。前回はガスで視界が良くなかったので、鳩待峠から至仏山荘、その先少し歩いたところまでで戻りました。今回は天気はとても良く、しっかりと尾瀬を満喫できました。
登山情報
登山日
2023年8月25日(金)から26日(土)
コースタイム
山歩時間:1日目 6時間45分、2日目 1時間30分(※休憩時間含む)
1日目:鳩待峠(7:30)→至仏山荘(8:50)→牛首分岐(10:00)→竜宮十字路(10:40)→(11:00)尾瀬小屋(11:45)→見晴新道分岐(12:05)→白砂峠(12:55)→沼尻平(13:23)→長英新道分岐(14:00)→長蔵小屋(14:15)
2日目:長蔵小屋(8:15)→尾瀬沼山荘(8:40)→三平峠(8:50)→岩清水(9:25)→一ノ瀬休憩所(9:45)
山小屋
尾瀬にはたくさんの山小屋があります。今回は見晴の尾瀬小屋でランチして、尾瀬沼の長蔵小屋に泊まりました。
トイレ
山の鼻、見晴キャンプ場、長蔵小屋で使用。山の鼻のトイレはPayPayで協力金が払えました。これは小銭を持ち合わせてなくても払えるので、良いシステムだなと思いました。
水場
山ノ鼻キャンプ場、龍宮小屋、尾瀬小屋、長蔵小屋、岩清水の水場を使いました。尾瀬小屋、長蔵小屋、岩清水の水はキンキンに冷えてておいしかったです。
駐車場
戸倉の第一駐車場に駐車。2時前に到着しましたが、発券機の音が大きくてびっくりしました。入り口から少し遠いところに駐車しましたが、その後、車が入ってくるたびに音が少し聞こえてたので、車中泊する場合は入り口近くはやめた方が良いかもしれません。トイレは夜も使えました。
携帯電話(ahamo)の電波状況
尾瀬は携帯の電波がないと思っていたので、結構繋がって驚きました。また、山小屋にはドコモとauのステッカーが貼ってるところが多かったです。
コース上の各地点通過時に確認したところ、三平峠と一ノ瀬は圏外でした。
登山レポート
尾瀬ヶ原への入り口鳩待峠へ
戸倉のバス・タクシー乗り場に着くと、ちょうど2名待ちのジャンボタクシーが待機してて、慌ただしく乗車して、すぐに出発。なんだか心の準備ができる前に始まった今回の尾瀬歩き。走り出してしばらくは、なんとなく心ここに有らずな状態でした。駐車場や待機中のジャンボタクシーの写真撮ったり、最終荷物チェックなどしてから、ゆっくりとスタートしたかったんですよね。
さて、鳩待峠に到着。ジャンボタクシーから降りた場所は、見覚えのある鳩待峠と違い、ふたたびちょっと心ここに有らずの状態に!誘導の案内に沿って進んで、やっと見覚えのある鳩待峠に着いて一安心(鳩待峠の工事中の影響で、乗降場所が変わってるようでした)。
荷造り中の歩荷さんたちと少しお話しをさせてもらいながら、こちらも登山の準備をして、いざ尾瀬ヶ原へ!(YouTubeでいつも見てる歩荷さんたちを目の前に、ちょっと興奮気味でした)
楽しみな尾瀬小屋ランチに向けて出発
鳩待峠から至仏山荘まではそれほど時間をかけて歩く区間ではないと思いますが、久しぶりの尾瀬だったり、山歩きがうれしくって、あっちこっちパシャパシャ写真撮ってたら(後で見るとなんでここで撮ったのだろうという写真ばかりなんですけどね)、思いの外時間がかかってしまいました。
木道は乾いてたので、特に注意するところはありませんでした。濡れてると滑るので、注意が必要です。
ゆっくり歩いて1時間半弱で至仏山荘に到着。ここで水の補給とトイレ休憩。荷上げのヘリが忙しそうに何度も往来してました。
今回の尾瀬はとにかく良い天気でした。もう少し涼しいかなと思ってましたが、かなり暑かったです。ただ、ほんの少し、草の色が変わってきてるように見えました。季節は確実に少しずつ変わってますね。
ひたすら木道を歩いてるだけですが、とにかく楽しい。景色も前に伸びる木道、そして前に燧ケ岳、後ろに至仏山、両側は湿原とずっと変わらないんですが、とにかく楽しい気分で歩けました。
しばらくすると、鳩待峠でお話しした歩荷さんたちが歩いてきました。
尾瀬小屋がある見晴はなかなか遠いです。まだまだ1/3くらいしか進んでません。ここら辺りから少しだけペースアップ。
鳩待峠から歩いて約3時間。竜宮に着きました。水の補給をしてすぐに出発。見晴までは後少し。
竜宮を過ぎて、やっと尾瀬小屋のある見晴が目の前に。もう腹ペコです。鳩待峠からだと想像以上に遠かった。日帰りも検討したんですが、尾瀬小屋で満腹になってからの帰りはちょっとしんどいかも。
お目当ての尾瀬小屋ランチ
さて、やっと着いた見晴の尾瀬小屋で、今回の目的のひとつのランチタイム。
このあと長蔵小屋まで3時間くらいかかるので、ビールは我慢しようか悩みましたが、我慢できませんでした。まずは、乾杯!!
そして、メインの鹿肉ボロネーゼ。てっきりこのあたりで駆除された鹿だと思っていたのですが、原発の影響で放射能を浴びているということで食べることはできないとのことでした(いずれ食べられるようになったら、このあたりの鹿を使うのかな。そうなったらぜひまた食べたい。人間の都合で駆除された鹿の命に対してせめてできることかなと)。
パスタはモチモチでおいしかったのですが、写真撮ってる間に固くなってしまって、ほぐすのが大変でした。写真撮影はほどほどにしておけばよかった。
食後、妻に「パンでお皿に残ったソースを拭き取りながら食べたら、お皿綺麗になったのにね」と言われ、あ!パンはそういう意味だったのかと気がつきました。ちなみに、パンは結構前半に食べてしまってました。
このままもう一杯ビールを飲んで、まったりしたいところでしたが、重たくなった体をなんとか持ち上げて、長蔵小屋に向かいました(尾瀬小屋泊も考えたのですが、残念ながら今回は空きがありませんでした)。
次のお目当ての長蔵小屋へ
ここまでは下りとほぼ平坦な木道歩きでしたが、これからしばらくは登り区間。尾瀬小屋で重くなった体に鞭打って一歩一歩進みました。
沼尻から尾瀬沼をぐるっと約半周したら、1日目の宿泊場所の長蔵小屋です。あと約1時間。沼畔の木道歩きを黙々と。
尾瀬小屋から約2時間半で長蔵小屋に到着。予定よりも30分くらい早く着きました。チェックインを済ませて、部屋でゆっくり昼寝でもと思ったのですが、荷物を部屋に置いて、長蔵小屋別館へ向かいました。
長蔵小屋と別館でゆっくりと過ごした
長蔵小屋別館は軽食やコーヒー、アルコールなどを楽しめる山の喫茶店です
居心地のとても良い場所で、もう少し早い時間に着けば、もっともっとゆっくりできたのにとちょっと残念。次回はもっともっとゆっくりしたいし、長蔵小屋の夕食後にも絶対にお邪魔したい。
ちょっと小屋周辺を散策して、部屋に戻ってから夕食までは昼寝しました(お風呂は混んでそうだったので入らず。入浴可能時間も短いです)。
さて、お楽しみの夕食タイム。メニューは山小屋定番のハンバーグでした。付け合わせのマッシュポテトの塩っ気がよかったです。鴨もおいしかったな。
席はグループごとに分かれてました。それほど混雑してなかったからか、混んでても相席ではないのかは不明です。
1日目はここで終了。消灯時間少し前に寝ました(一部うるさいグループがいて注意されてました。たしかに大きな声でした。みんなでおしゃべりしたい気持ちもわかりますが、ボリュームはほどほどに)。
会いたかった人に会えて大満足で終わった尾瀬
翌日、日の出少し前に起きて、急いで尾瀬沼へ。期待していた幻想的な風景を見ることができました。
小屋に戻って朝食。尾瀬の天然水で作ったカルピス付き。今日はほとんど歩かないのに、ごはんをおかわりしてしまい、完全に食べすぎました。
食後は談話室でハンドドリップコーヒーをいただきました。これから下山するだけなので、大分ゆっくり。他の宿泊客は大体出発済みでした。
チェックアウトの時間も近づいてきたし、名残惜しかったですが、長蔵小屋を出発。
良すぎる天気で下山するだけではもったいない。やはり、燧ヶ岳に登るべきだったかな?とは思いましたが、ゆっくりと過ごすって決めてたので、これくらいがちょうど良い。
尾瀬沼山荘で尾瀬沼に別れを告げて、あとはひたすら一ノ瀬まで歩くのみ。歩荷のまーくん(萩原さん)と会えなかったのが残念だねなんて話をしながら歩いてたら、ここで驚くことに、まさかのまーくん登場。今回の尾瀬歩きのすべてを持っていかれましたね、この出会いには。
岩清水でキンキンに冷えた水を飲んで、一ノ瀬まで戻りました。
さて、一ノ瀬から大清水までシャトルバスで移動したところで、ショックな事実が。戸倉までのバスが1時間程度ないことがわかり、どっと疲れが出ましたね。バスの時間は事前にしっかりと調べておきましょう。
おまけ
戸倉から沼田ICまで向かう途中、土田酒造に寄りました。ここでは尾瀬の歩荷さん2名が歩荷がないときに酒造りを手伝ってるそうです。また、尾瀬の木道という売上の一部を木道補修費に使われるお酒も販売されてます。
ぜひ、尾瀬帰りに寄ってみてはいかがでしょうか。
主な登山装備
トップス
- ファイントラック ドライレイヤークールタンクトップ
- [sn] super.natural M BASE TEE 140
- AXESQUIN S/S VENTILATION SHIRT
- C3fit インスピレーションアームスリーブ
ボトムス
- モンペズボンNY
登山靴
- アルトラ ローンピーク7
バックパック
- HYPERLITE MOUNTAIN GEAR SOUTHWEST 40
撮影機材
- FUJIFILM X-H2+XF16-80mmF4 R OIS WR